投票によって以下の2つのテーマから1つを選択し、プレゼンテーションを実施する。
前期に履修している授業1つを選択して、授業紹介文を作成すること。
以下の3つのテーマから1つを選択して、自己紹介をすること。
優秀卒業論文をいくつか見ているとわかるが、目次が適切に作られている。Wordには目次作成機能があるので、誰でも簡単に非常に美しい目次を自動的に作成することができる。ページ番号の記載も手作業ではなく、自動的に行うことができる。この前提にあるのは「アウトライン」の考え方だ。
卒業論文のような数十ページ・数万字にわたる文書を書く時には、ただやみくもに文章を書いていくのではなく、章立てを考えるはずだ。加えて、章の中の段落の構成、さらに、段落をまとめた節の構成を考えるはずだ。章や節に見出しを付けていくと考えをまとめやすくなり、結果として、よい文章を書くことができるようになるはずだ。これは「アウトライン」の考え方だ。章・節に適切な見出しを付け、そのおおまかな構成を考えつつ、章・節の文章を編集して、文書全体を完成させていく、という考え方だ。章の順番を変えたり、節の数を増やしたり、ある章から別の章へ節を移動させたり...これらもアウトラインの考え方だ。
アウトラインに考え方によって文書が作成されていれば、美しい目次を一瞬にして作成できる。章・節の見出しを目次作成機能に読み込むだけだ。あとは見栄えを微調整すればよい。章・節の順番を変えたら、目次にもすぐに反映される。ページ数が増えても減っても、目次にすぐに反映される。非常に便利な機能だ。
授業時間中に配布した『最新版 論文の教室』(戸田山和久、2020年、NHK出版)の「見出し番号をつけよう」(pp.274-276)も参照してほしい。もちろんだが、配布した資料以外の他の章もぜひ参照してほしい。
授業時間中にも確認したが、よい文章を書くために実践してほしいことベスト3をあげるとすると、「文章をなるべく短く書く」「適切に句読点を使う」「段落を作る」の3つになる。このうち最も重要かつ難しいのは「文章をなるべく短く書く」ということだ。文章を短く書くことの重要性は、青山がなんの根拠もなくテキトーに自己チュー的に主張しているわけではない。例えば、小笠原喜康が『大学生のためのレポート・論文術』(オリジナル版は2002年、新版は2009年、最新版は2018年、いずれも講談社現代新書)の最終章で述べているように、分かりやすい文章の原則は「短文・単文にする、一文を短くする」ことである。この授業の受講生は本学草薙図書館でぜひ確認してほしい。もちろんだが、小笠原のアドバイスを読むだけで、分かりやすい文章を書くことができるようになるわけではないから、何か大きな勘違いをしないようにしてほしい。
文章を短く書くことの重要性は、小笠原が2002年から繰り返し指摘している。2025年度の大学1年生が生まれたのが2005〜6年だから、この重要性はあなたが生まれる前からず〜〜〜〜っと指摘されているのだ(もちろん、その前からもずっと)。それくらい、文章を短く書くことは大学生にとって重要な課題なのだ。
参考文献リストには書誌情報を記載する必要がある。奥付を確認しながらタイピングしてもよいのだが、出版社のウェブサイト、オンライン書店の紹介ページ、図書館の検索結果からコピペすればそれでよいのではないだろうか。平均的な大学生はタイピングの精度が低いので、書誌情報も間違ってタイピングしかねない。漢字変換を間違えてしまうこともあるから、結果として著者名を間違ってしまうこともあるだろう。そういう馬鹿げた事態を防ぐためには、まず間違いのない情報源から情報を転載すればよいのだ。
授業時間中に質問を投げかけることがある。実習授業だからパソコンを操作するだけでよいのではなく、実習内容の意味やパソコン操作の理由を説明することも意義深いと考えているからだ。例えば、「保存ボタンをクリックする代わりにSキーを押すけど、これはSaveのSだと想像できると思います。同様に、保存しない場合にはNキーを押すけど、このNは何を表していると思いますか」「Win+Lはパソコン操作をできないようにするショートカットだけど、Lは何のLですか」のような感じだ。唯一無二の正解を答えるのが理想的なのかもしれないが、そんなことは無視してほしい。
上記の質問に対して、勇気を出して「Not SaveのNです」「ロック?」と答えてくれた受講生がいたが、もちろん正解だ。それでまったく問題ない。思い浮かんだこと、いろいろ考えを巡らせた結論が頭の中にあるのだから、それをそのまま言ってくれればそれで十分だ。そのあとに、「Not Save、つまり、いいえ保存しません、No, I don't.ですね。ですから、NはNoのNですよね」「そのとおりですね。ロックといっても岩のRockではなく、パソコンに鍵をかけるLockのLじゃないですか」と補足説明するのは教員の役割だ。補足説明があれば、うまく言葉にならない思いつきを整理整頓できるし、間違った考えを修正することもできるはずだ。
これは単なる言葉遊びに過ぎない、質疑応答よりもパソコン操作に重点を置くべきだ、という意見もあると思うが、受講生のみなさんはどう思っているだろうか。
第1回授業でActive! Mailでのメール送受信テストを行っている最中に、こちらの指示を無視して、アドレス帳の作成・登録を行う学生が非常に多い。隣の席の学生と仲よくなった証しとしてアドレスを登録しておこう、という考えがあるのだと思う。その時に、作成・登録作業が失敗している様子を見たことがない。私はアドレス帳作成・登録のことをいっさい教えていないにもかかわらず、およそ正しい作業を行い、目的を達成することができている。成功確率100%だから非常に優秀だ。教員の指示を無視して好き勝手にパソコンを操作して、自分のやりたいことをやるというのは実習授業あるあるだ。
このことからわかるように、教員が教えなくても、教科書やマニュアルを参照しなくても、サポートやアドバイスがいっさいなくても、パソコンやソフトウェアはテキトーに操作できる。だから、あてずっぽうに操作しながら知識やスキルを身につけることができる。いい加減な操作でパソコンやソフトウェアが故障することはまずあり得ないから、どんどん自己チュー的に、自分のペースでテキトーに知識とスキルを身につけていってほしい。指示があるまで何もしない、指示されたことだけを忠実に再現する、指示されたこと以外は絶対にやらない...こういう態度を取らないようにしてほしい。
授業時間中の「寿司打」での練習の様子を観察すると、令和7年の平均的な大学生はタイピング速度が遅い。練習の成果を尋ねたところ、「高級コース」で黒字になる学生は皆無で、「お手軽コース」でも大半の学生は赤字だった。
以下、昨年度の授業ページから丸ごとコピペする。
令和6年の平均的な大学生はパソコン操作に馴染んでいない。だから、タイピング速度が遅い。タイピング速度が遅いと、与えられたタスクを早く終えることができなくなる。タスクを終えるには長時間のタイピングが必要になる。最悪のタイパ・コスパだ。このような馬鹿げた状況を打破するためには、まずはタイピング速度を上げるしかない。タイピング速度が上がりさえすれば、タスクを早く終えられる可能性が高まる。タイピングの正確性は二の次だ。もし間違えても素早くタイピングし直しして修正すればよいのだから。
このことを肝に銘じてタイピング練習をしてほしい。もちろん、教員の指示に従う必要はないし、助言を盲目的に受け入れる必要もない。